プレス・溶接工程とは?自動車ができるまでの前半工程を解説

自動車工場と聞くと、多くの人はベルトコンベアで部品を取り付ける「組立」を思い浮かべます。しかしその前に、車体そのものを作る工程があります。それがプレスと溶接です。
自動車ができるまでの流れ
完成車工場の工程は、おおまかに次の順で進みます。
- プレス:鉄板を車体の形に成形する
- 溶接(車体組立):成形した部品をつなぎ合わせて車体の骨格を作る
- 塗装:防錆処理と色付け
- 組立:エンジン・内装・電装部品などを取り付ける
- 検査:完成品の確認
つまりプレスと溶接は、車の「骨」を作る前半工程にあたります。
プレス工程
何をしているのか
大きな鉄板(コイル材)を、金型に挟んで一気に成形します。ドアの外板やボンネット、フロアパネルなど、車体を構成する板状の部品はここで作られます。
プレス機は非常に大きな力を扱うため、安全装置と手順が厳格に管理されているのが特徴です。
人が担当する作業
- 材料のセットや供給の補助
- 成形された部品の取り出し・並べ替え
- 外観の確認(キズ・変形のチェック)
- 金型交換の補助
- 設備の稼働監視
自動化が進んでいる工程なので、人の仕事は設備を安全かつ安定して動かすことに重心があります。
溶接(車体組立)工程
何をしているのか
プレスで作った部品を組み合わせ、溶接でつないで車体の形にします。1台の車体には非常に多くの溶接点があり、その多くはロボットが担当します。
人が担当する作業
- 部品を治具にセットする
- ロボットが届かない箇所の溶接
- 溶接品質の確認
- ロボットの動作監視・段取り替え
- スパッタ(溶接時の飛散物)の除去
資格が必要な溶接作業もありますが、未経験者はセット作業や確認作業から入るのが一般的です。会社によっては資格取得を支援しています。
作業環境の特徴
音と熱
プレス機の作動音や溶接時の光・熱があるため、保護具の着用が徹底されます。耳栓や保護メガネ、手袋は必須です。
安全ルールの厳しさ
扱う設備が大きいぶん、安全のルールは他工程より厳格です。決められた立ち位置、決められた手順から外れないことが強く求められます。これは窮屈さではなく、自分を守る仕組みだと理解してください。
組立工程との違い
| 比較項目 | プレス・溶接 | 組立 |
|---|---|---|
| 扱うもの | 鉄板・車体の骨格 | 内装・電装・エンジンなど |
| 自動化の度合い | 高い(ロボット中心) | 人の手が多く残る |
| 人の主な役割 | 設備の監視・段取り・確認 | 部品の取り付け |
| 求められること | 安全遵守と正確な段取り | テンポと正確さ |
未経験だと何から任されるか
プレスや溶接と聞くと身構えますが、入っていきなり機械を操作するわけではありません。
| 段階 | 任されること |
|---|---|
| 最初 | 部品のセットと取り出し。決められた位置に置く作業 |
| 慣れてから | 仕上がりの確認。キズや変形を見る |
| さらに | 設備の稼働の見守り、段取りの補助 |
| 資格を取れば | 資格が必要な作業。会社の支援制度があるか確認する |
自動化が進んでいる工程なので、人の役割は「機械を安全に動かし、出てきたものを確認すること」が中心になります。
体への負担と備え
- 音:設備の稼働音がある。耳栓が支給される工程では必ず使う
- 光:溶接の光は目に強い。保護具は決められたとおりに着ける
- 熱:加工の熱で周囲の温度が上がることがある。水分を切らさない
- 姿勢:同じ動作の繰り返し。休憩ごとに体を伸ばす
いずれも保護具を正しく使えば大きく減らせるものです。面倒でも着けることが、いちばん効く備えになります。
この工程で身につくこと
プレスや溶接の現場では、設備を扱う感覚と安全意識が身につきます。玉掛けやクレーン、アーク溶接といった資格を取得すれば、他の製造業でも通用するスキルになります。
「手に職をつけたい」と考えている方には、進む価値のある方向です。
前半工程と後半工程の違い
同じ自動車の製造でも、担当する場所によって働き方の性格が変わります。
| 前半(プレス・溶接) | 後半(組立・検査) | |
|---|---|---|
| 扱うもの | 金属の板と車体の骨格 | 部品と完成に近い車体 |
| 設備の比重 | 大きい。機械が主で人は管理と段取り | 人の手の作業が多い |
| 音と環境 | 音が大きい。保護具が要る | 比較的静か |
| 覚えること | 設備の扱いと異常への気づき | 手順と部品の位置 |
どちらが楽ということはありません。機械と向き合うか、手順を体で覚えるかの違いです。自分がどちらを苦にしないかで選ぶと外れにくくなります。
音への慣れと備え
- 保護具は事業者が備える。使わないという選択はない
- 耳を守る道具は、正しく着けないと効果が落ちる。初日に着け方を教わる
- 大きな音が苦手なら、応募のときに伝えておく
- 作業中は声が通りにくい。合図や身ぶりで伝える決まりがある
音そのものは数日で気にならなくなるという人が多い一方、合図の決まりは覚えるまで戸惑います。分からない合図があれば、その場で聞いてください。
まとめ
プレスと溶接は、車の骨格を作る前半工程です。自動化が進んでいるため人の役割は監視・段取り・確認が中心で、安全ルールを確実に守れることが最も重要な資質になります。
資格取得によってできる作業が広がる工程でもあるので、長く製造業で働きたい人には向いています。
どの作業に就くかは、募集ごとに違います。書かれている中身を確かめてください。
未経験から月収32万円以上も可能
苅田日産工場 自動車組立スタッフ募集中
日勤のみ・夜勤なし/土日休み・年間休日121日
時給1,800円/寮費無料/入社祝い金90万円/赴任費全額支給
全国から応募OK。最短1週間でスピード就業。



