有給休暇はいつから取れる?工場勤務の休みの取り方

働き始めてしばらくすると気になるのが「休みはどう取るのか」という点です。有給休暇は法律で定められた権利ですが、仕組みを知らないと使いそびれます。基本を整理します。
有給休暇が付与される条件
年次有給休暇は、次の2つを満たすと付与されます。
- 雇い入れの日から6ヶ月継続勤務していること
- 全労働日の8割以上出勤していること
つまり、入社してすぐに使えるわけではなく、半年後がひとつの区切りになります。
付与される日数
フルタイム勤務の場合、勤続年数に応じて日数が増えていきます。
| 勤続期間 | 付与日数 |
|---|---|
| 6ヶ月 | 10日 |
| 1年6ヶ月 | 11日 |
| 2年6ヶ月 | 12日 |
| 3年6ヶ月 | 14日 |
| 4年6ヶ月 | 16日 |
週の労働日数が少ない働き方の場合は、日数が比例して調整されます。
年5日は「取らせる」ことが義務
2019年の法改正により、年10日以上の有給が付与される労働者については、会社が年5日以上取得させることが義務になりました。
つまり「忙しくて一度も取れなかった」という状態は、会社側の問題になります。取得を遠慮する必要はありません。
有給の有効期限
有給休暇には時効があり、付与から2年で消滅します。繰り越しはできますが、無期限ではありません。
「いつか使おう」と貯め込むと、気づいたときには消えていることがあります。計画的に使ってください。
もう少し細かく見ておきます。繰り越せるのは前の年の分までです。そのため、手元にあるのは「今年もらった分」と「去年もらった分」の2つ、という状態になります。それより古いものは残りません。
使ったときにどちらから減るのかは、法律で決まっているわけではなく、会社の就業規則で定めていることが多いところです。古いほうから使う扱いにしていれば消える分は減りますが、そうでない場合もあります。入ってから就業規則を見ておくと、貯め方の見当が付きます。
もうひとつ、期間を決めて働く形の場合に効いてくることがあります。2年の期限より先に、契約の区切りが来ることがあるという点です。次の更新があるかどうかで前提が変わるので、残っている日数は早めに使う前提で考えておくほうが確実です。
なお、辞めるときに残っていた分は、買い取ってもらえるものとして予定されているわけではありません。退職の日が決まったら、そこから逆算して取る段取りを先に相談してください。
工場での取り方のコツ
早めに申請する
ラインで働く場合、1人休むと代わりの人員配置が必要になります。できるだけ早く伝えるほど、希望どおりに通りやすくなります。
繁忙期を避けられるなら避ける
会社には時季変更権があり、業務に支障が出る場合は取得日をずらすよう求められることがあります。ただし取得そのものを拒否することはできません。
理由は詳しく言わなくてよい
有給休暇の取得に理由は不要です。「私用のため」で足ります。もちろん伝えて構いませんが、義務ではありません。
体調不良のときは早めに連絡
無理をして出勤し、現場で倒れるほうが迷惑がかかります。休むと決めたら、始業前のできるだけ早い時間に連絡してください。
勤続年数で日数が増える
| 勤続 | 付与される日数(週5日勤務の場合) |
|---|---|
| 6ヶ月 | 10日 |
| 1年6ヶ月 | 11日 |
| 2年6ヶ月 | 12日 |
| 3年6ヶ月 | 14日 |
| 6年6ヶ月以降 | 20日 |
いずれも出勤率が8割以上であることが条件です。欠勤が多いと付与されないことがあるので、そこは意識しておいてください。
付与された有給は2年で消えます。使わずに残していると、古いものから順に権利が無くなります。
希望が重なったとき
長期休暇の前後や連休には、希望が集中します。通りやすくする方法があります。
- 早く出す。先に出した人から順に決まることが多い
- 連休の前か後か、どちらでもよいなら幅を持たせて伝える
- 1日だけ必要なら、そう伝える。連続でなければ通りやすい
- 移動や宿の予約は、休みが確定してから取る
理由を細かく説明する必要はありません。有給を取るのに理由を求められる決まりはないためです。ただ、人員の調整があるので、早く伝えるほど現場も動きやすくなります。
有給以外の休み
所定休日
完全週休2日制であれば、週2日は必ず休みです。年間休日120日以上の求人なら、月10日程度の休みがある計算になります。
夏季・年末年始休暇
製造業では、工場全体が稼働を止める形で長期休暇が設定されることが一般的です。この期間は連休になるため、帰省や旅行の計画が立てやすくなります。
慶弔休暇
会社の規定によりますが、冠婚葬祭に対応した休暇制度が用意されていることが多くあります。
求人票で確認しておきたいこと
- 年間休日日数:120日以上あるか
- 完全週休2日制かどうか:「週休2日制」とは意味が異なります
- 長期休暇の有無:夏季・年末年始
- 有給の取得実績:面接で聞いて構いません
「完全週休2日制」は毎週2日休みですが、単なる「週休2日制」は月に1回以上2日休みの週があるという意味です。この違いは年間で大きな差になります。
希望休と混同しない
現場でよく混ざるのが、有給休暇と希望休です。名前が似ていますが、別のものです。
| 有給休暇 | 希望休 | |
|---|---|---|
| 性質 | 法律で与えられる休暇 | 勤務日の調整 |
| 給与 | 支払われる | 働いていないぶんは出ない |
| 理由 | 問われない | 伝えることが多い |
同じ「休む」でも、手取りが変わります。申し出るときに、どちらの扱いになるかを確認してください。
有給が付く前に、急に休むことになったら
有給は働き始めてすぐには持っていません。その時期に急な用事が入ると、欠勤の扱いになることがあります。
ただし、身内の不幸のように理由がはっきりしている休みは、忌引きの規定で別に扱われる職場が多くあります。日数を決めた法律は無く、会社ごとの規定によります。
- 「休めるか」と「給与が出るか」は別の話。分けて聞く
- 遠方から戻る場合、移動の日を含められるかを確かめる
- 理由のある休みは、無断で来ないのとはまったく別に扱われる
まとめ
有給休暇は入社6ヶ月後に10日付与され、年5日は会社が取得させる義務があります。時効は2年なので、貯め込まず計画的に使ってください。
そして求人選びの段階では、年間休日日数と「完全」週休2日制かどうかを必ず確認すること。休みの条件は、働き続けられるかどうかを直接左右します。
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