入社時に受ける教育とは?安全教育で学ぶことと初日の流れ

工場で働き始めるとき、いきなりラインに入るわけではありません。まず安全教育を受けます。何を学ぶのかを知っておくと、初日の不安がかなり減ります。
安全教育は法律で決まっている
労働者を雇い入れたとき、事業者はその業務に関する安全衛生教育を行うことが労働安全衛生法で定められています。会社の親切ではなく、実施が義務づけられているものです。
製造業では、主に次のような内容が含まれます。
- 機械や工具の取り扱い方と、危険な部分
- 安全装置や保護具の使い方
- 作業の手順
- 作業開始前の点検
- 整理整頓の保ち方
- 事故が起きたときの措置と退避
つまり「知らないまま作業させない」ための時間が最初に確保されています。
初日から数日の流れ
| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 初日 | 書類の提出、施設の案内、安全に関する説明、保護具の受け取り |
| 2〜3日目 | 担当工程の説明。先輩について動きを見る |
| 1週目 | 手順を教わりながら実際に作業。速さは求められない |
| 2〜4週目 | 徐々に一人でこなす範囲を広げる |
目安として1ヶ月ほどで担当工程を一人でこなせるようになる設計です。最初から速く動くことは期待されていません。
メモを取ってよい
教育の場でメモを取るのは歓迎されます。覚えることは多いので、記憶だけに頼らないほうが確実です。
- 手順の順番と、間違えやすい箇所
- 使う工具の名前と置き場所
- 異常が起きたときの連絡先
- 休憩や交代のタイミング
持ち込めるものは職場によって決まりがあるため、初日に確認してください。
分からないまま進めない
教育の場でいちばん大事なのは、分からないところをその場で聞くことです。あとから「聞いていなかった」となるより、その場で止めるほうが誰にとっても早く済みます。
同じことを二度聞いても構いません。教える側は、新しく入った人が一度で覚えないことを前提にしています。
保護具は正しく使う
支給される保護具は、正しく着けて初めて意味があります。手袋・保護メガネ・安全靴・耳栓など、工程によって指定されます。
サイズが合わないと感じたら、我慢せず伝えてください。合わない保護具は、着けていても効果が下がり、作業のしにくさにもつながります。
初日を落ち着いて迎えるために
緊張するのは当たり前です。前日と当日の朝にやることを決めておくと、負担が減ります。
| いつ | やること |
|---|---|
| 前日 | 持ち物をそろえる。集合場所と時刻、担当者の名前を確認する |
| 前日 | 行き方を実際の時間帯で調べる。初日は余裕を持って着く |
| 当日の朝 | 朝食を取る。立ちっぱなしの一日になるため、抜くと持たない |
| 当日 | メモ帳とペンを持つ。名前を名乗り、聞いたことを書く |
初日にできなくてよいことは、作業を速くこなすことです。この日に見られているのは、時間どおりに来て、話を聞けるかどうかだけです。
教育の内容が頭に入らないと感じたら
初日に一度説明されただけで全部覚えられる人はいません。入らないと感じたら、次のようにしてください。
- その場でメモを取る。あとで書こうとすると抜ける
- 分からなかった点に印をつけ、翌日までに聞く
- 資料が配られていれば、帰ってから読み直す
- 安全に関わる部分だけは、その場で確実に確認する
最後の項目だけは後回しにしないでください。触ってはいけない場所と、止め方。この2つは初日に押さえます。残りは働きながら身についていきます。
危険を伴う作業には別の教育がある
雇い入れ時の教育とは別に、一定の危険な業務については特別教育を受けることが労働安全衛生法で定められています。
研削といしの取り替え、動力プレスの金型の取り付け、アーク溶接、低圧の電気取扱いなどが対象で、学科と実技を含む決められた内容を受けます。
未経験で入る場合、これらの作業をいきなり任されることはありません。必要になった段階で、会社が教育の場を用意する仕組みです。受けた記録は保存されるため、自分の経歴としても残ります。
資格が必要な作業もある
フォークリフトやクレーンなど、特定の作業には技能講習の修了が必要です。未経験で入る場合、これらを最初から任されることはありません。
働きながら取得すれば、担当できる作業が増え、手当につながることもあります。入口で持っている必要はなく、後から積み上げられるのが製造業の分かりやすい点です。
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